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世紀の物体に出会った 

建築というフレームは簡単に超えてしまっているような、そこにはまさに物体がありました。港区の一等地、ビルとビルの小さな隙間。わずか十数平米足らずの敷地、そこにはものすごい穴ぼこがあいています。


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彼は自らの手で、一年かけて3mの地下を掘りました。そして土砂崩れが起きまいかとヒヤヒヤしながら、地下部分の型枠を組んでいきました。錆びた鉄筋におどおどしながら配筋し、自ら手配した良質のコンクリートを打設していました。

岡さんは知る人ぞ知る建築職人です(ほぼ日刊イトイ新聞の特集)。土方にはじまり、鳶、鉄筋、大工などを経験したそうです。そしてこの自邸を通じて、今ではセルフビルドのRC施工(約70センチの型枠を使用)は手慣れたもの。完全に自分のものにしていました。
そんな人に今日、ついにお会いすることが出来ました。Tさん(大学の先輩)ありがとうございました。岡さんは本当にエネルギッシュな人で、どうしたらこれほどの満ち満ちたエネルギーが湧いてくるのか、とても不思議でした。
この自邸、というかこの物体、計画では地上3階まで伸びて行くそうです。でももっともっと伸びて行きそうな予感がします。ずーっと終わらない気配がします。一人のファンとして、とても期待してしまいます。

これからも是非この物体と、この人の経過を見続けていたいと思ってしまい、とてもとても美しい地下室の写真は、結局一枚も撮りませんでした。
玄関の吹き抜けに空中浮遊する和室、施行には是非参加したいものです。

絶対に世紀を代表する造形物になることでしょう。こんな物体を誰もほっておくわけがありません。(参考までに。。。実はこれ、SDレビュー2003で「蟻鱒鳶ル(Arimaston Building)」という作品として入選しております。学生の頃に拝見したとき、ヘンテコだなあと思いつつも、なぜか覚えていたドローイング。今まさに立ち上がろうとしているわけです。)

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東大・東京芸大・東工大 三大学合同の卒業設計講評会へ 

もう社会人になって一年が経とうとしていたのに、大学の卒業設計の講評会へ行った。東京大学、東京藝術大学、東京工業大学のそれぞれの秀作がそろう合同の講評会。日本の大学の建築学科、トップの集いみたいなもので、合計12案が出展。(建築学科に詳しくない人へ:建築学科では、学生が設計した案を先生達(実際の建築家含む)に講評してもらうことがしばしばあります。実は設計案よりも、そこでのやり取りが結構面白かったりします。)
印象に残ったことをみっつ。メモとして。

■模型の質の高さ■
講評会の最後に、近くで模型を拝見し、そのすさまじさにただ驚き。各々の計画案に対する印象はほとんどなくなってしまった。
とにかく模型の精度が異様だ。東京の大学では一般的なのだろうか。その大きさや細かさにも驚いたけれど(細かさトップは小学校の案)、精度が抜群である。とくに異形の集合住宅の案(東工大?ほとんど注目されていなかった案だった)。ずば抜けていた。壁をトメで収めて、まったくの隙間がなかった。その精度のディテールが延々と繰り返し。繰り返し。。。
作らされた後輩たち(卒業設計のような大きな計画の場合、基本的に模型製作は後輩に任せます。)は、おそらく良い意味でキチガイなのだと思う。自分の案でもないのに。手伝いの鏡です。
あるいは。。。この案(他の11案も含め)のまとめ役(設計者本人?)は、近い将来一流の施工者になるだろう(自分も三年前に卒業設計を終えて、模型の上手さや質の高さは、ほとんどがその指示系統に依存すると痛感したのでした)。たぶんならないが、本当になるとしたら面白そうだ。

■講評陣について(有名建築家が数名、哲学者一名)■
建築家鈴木了二がステージ壇上からジャンプして飛び降りたときは、観客一同目を疑ったんじゃないだろうか。講評会のなかで一番年長、しかし最も若くいきいきとした発言の持ち主。会場全体が魅了されていたのだと思う。ちなみに建築の分野外から東浩紀(哲学者?)という人が来ていて、際どい発言を連発(詳細は下記に)。
じゃあ他の講評者はどうか。発表した学生からすれば「大学の講評会でも同じこと言われたな。」という印象だったと思う。とにかく批判が多かった。おそらく学生自身は建築家に「私ならこうするよ。」と言ってほしかったはず(過去の自分の経験上)。案を批判されるのは大学各々の講評会で懲り懲りなんですよ。

■最後に。社会人として行ってみて■
さて、つづき。
じゃあ東浩紀が何を言ったのか。今思い出すと次の言葉がとても新鮮だった。「この案ですが。建築学科の中では通呈しているのかどうか知らないけれど・・・。いいんでしょうか。」(確かこんな内容だった)
さて「この案」とはなにか。この場合それは、建築物として構造的には成立しないもの・事業計画がないもの(その計画に対して誰が金を払うのかなど)・居住環境が悪質なもの・・・のことを指している。基本的に、設計者のコンセプトが極端すぎると、こういう案に陥ることが多い。
経験からいえば、学生はこういうとき「そんなこと知るか。」「なにをまじめなこと言ってんの。このおっさん。」などと考える。しかし建築学科に関わりのない人(ここまでブログを読んできたとすれば・・・)にとっては「そんなものなのか。建築学科って」「実際に建たないからって。それでいいのか?」という印象を受けるはず。実際私自身も今回そう思った。
おそらくあの講評会における東浩紀の言葉(「建築学科では通呈している」裏を返せば「それは一般的には通用しないのでは。」)は、現在の建築学科教育(設計・計画・意匠などの中で特にあやふやした分野。実質的研究は含まない。)に対するひとつの正当な批評だったのだと思う。

結局、実際の講評会のまとめもそんな内容だった。
設計者(学生)の自己にある内発的動機(製作意欲・実際には成立し得ない理想)と、構造的(敷地形状や実体的構造など)あるいは社会的(法律・用途など)な制度や制限からくる外発的抑制との関係(対立・共存)を、どやって上手く処理するのか、あるいはどちら側から設計行為をするのか、みたいな話。←かなり怪しいまとめだと思う。昔から(近代でも)言われてきたことで分かりやすいけど。本当にそうだろうか。
次回コラムへ続く。

木の伐採 in 福島(その2) 

さて、前々回アップした伐採見学。
動画をアップできたのでお送りします。
インターネットって凄いなあと感心しつつも、これは多いに活用せねばと思いました。

ひとつめは、創屋さんの水楢。
森から一本の木が無くなると、まわりの風景までが変容したかのように思います。





ふたつめは、橋垣さんの赤松。
4カット分あります。説明します。

カット1:伐採。
現場ではドドーンと地響きのような音。
カット2:移動。
伐採された赤松が川の上に落ちたので移動します。ずずーっと。
カット3:切断。
断面にクサレが見つかったので、根元から2メートルのところで切断(前回参照)。そして切断した結果、クサレが消えていたので「オーッ」という歓声があがります。良かったですね。とてもきれいな断面でした。
カット4:また移動。
崖の上側へと移動します。



以上2シーンでした。
現場の雰囲気が少しでも伝わったかもしれません。
ナイス YouTube!

ところで余談。
なぜみんながこうして立ち木なんかを買っているかというと。
もちろん面白いということもありますが、なんにしろ安いんですね。
たとえばここで切っている水楢も赤松も6,7万円で購入できるわけです。

・・・

今、おおっと思いましたね。

でもここから乾燥させたり、製材したりして少しずつお金がかかります。
年月もかかります。移動などの諸経費もかかります。
まあ、そのあたりを差し引いても、都内で購入するよりはずーっと安いですが。

他にも利点があって、、、
長めの材料や太めの材料などを確保することができます。
つまり一般に市場に流通していない形状の材木を保持できると。
ということは、そういった特注単位の材が、より一層割安に手に入るわけですね。(流通していない材木は割高だから。)

現行の木材流通システムさえをも脅かす「立ち木買い」。
そのうち。。。

木の伐採 in 福島 

きょうは福島県館岩へ行ってまいりました。
上野から東北新幹線で一時間強。MAXやまびこで栃木県那須塩原駅へ。片道5500円也。
そこから車で一時間半ほど。

なんと木の伐採を見に行ってきました。
知り合いの方が数名、立ち木(生えている木のこと)を何本か買っていて、それらをきょう伐採するというので便乗して見に行くことに。

現地では小椋工業という会社にお世話になりました(HP調査できず)。
この会社。敷地内に丸太置き場、製材所、大工の下小屋、販売所を備えています。つまりここでは、山から木を切り出してから部材(建築資材・家具材・建具材など)へと移行する、全過程に関わっているというわけです。

到着すると、広い敷地内の奥に下小屋が見えます↓

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また別の棟の室中では、主に板材を販売しています。やっぱり都内の材木屋などと比べると、かなり安く手に入ります。値段をだいたい把握。
(例えば・・・製材して2400×300×50の栃/板目:2万円弱。2400×200×50のオニグルミ/柾目:1万3千円。この辺りから、幅広になったり、長手が長くなったりすると、値段が一気にあがっていきます。)
松、栃、欅、楓、栓、楢、胡桃、栗、桜、桐、椹、黄蘗、朴、樫、椈、樺、ウォールナット・・・・。広葉樹が充実しています↓

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外では丸太を転がして販売しています↓。吹雪のなかでもゴロンと。

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・・・

さて本日のメインテーマは伐採。
先日アップした橋垣さん、そしてアトリエ創屋(そうや:以前から仲良くさせていただいている長谷川夫妻、建築の設計からロゴデザインなどなど多方面に活躍。ちなみに創屋の施工、二度請け負ったことがあります。)、このお二方の立ち木が伐採されました。
まずは長谷川夫妻の水楢(ミズナラ)から↓

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倒す方向に、三角形の切目を入れます↓
取れた三角形(右写真の手前)と切目(その奥)。

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そして伐採。
ドーーン。と↓
山から木が一本消えると、まわりの風景が変わります。

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倒した後に、どこで切断するかを決めます↓

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そして橋垣さんの赤松↓(写真に人が入るとその巨大さが分かる。)

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この赤松、立っているときはとてもいい感じで、、、切ってみると根元にクサレがあることが判明(写真左下)。
そこで、根元から2mほど上げたところで一度切断することになりました。
そうするとクサレが無くなっていて、きれいな断面が現れました。
ひと安心です(写真右下)↓

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これを6mに切って梁に使う予定(赤松の梁材、流通では4mが一般的なのでお得)。
その他の部分は板材などに製材する予定だそうです。
製材はまた一二ヶ月後、春先になります。
それまでは山中でゴロンと転がしておきます。


この伐採の模様。動画に収めたので、近いうちにアップする予定です。
伐採のド迫力・・・乞う御期待ください。

オープンハウス見学 

今日は午後からメトロ東西線で行徳へ。
住宅のオープンハウスです。

設計は橋垣史子さん(いろは設計室)。よく飲み会などでお付合いさせていただいている方です。
今日の主役は、桜並木の通りに面して立っているこちらのお家↓

 

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内部の化粧材は、床、枠、収納など、すべて無垢材↓

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やっぱりいいです。無垢材は。
とくに杉の床は柔らかくて(今後きっと空くだろうけれども、赤身をそろえたからそれほどでもないんじゃないか、とのこと。)、寝ころびたくなります。

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↑キッチンの天板、5mm厚のステンレス。
特注だからサイズも自由に設定。
とくに、ステンが奥に延びているところ、とても使い勝手がいいらしい。

ここのお施主さん、合板などのケミカル系のノリがだめらしくて、材料が全て自然素材です。
そうなると、棚などもランバーコアなんかで組んでいられないので、杉板(間伐材)を接ぎ合わせた板材などを使ったりして。いろいろと工夫されてました↓

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さらに、、、。じつはそのお施主さんがすごい方。
西村幸子さんといって、工務店をやっておられます。
女性の設計者を中心にした会をつくって、その物件の施工を自信の工務店で請け負っているのです。
その名も「女性建築家チーム」
ちなみに橋垣さんもそのメンバーです。

すごく分かりやすくて、良いコンセプトだなあと感心。
ここの住宅。部分的にその営業も兼ねているそうです。お客さんを連れてきたりして。

いろいろと参考になることがあります。

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