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東大・東京芸大・東工大 三大学合同の卒業設計講評会へ 

もう社会人になって一年が経とうとしていたのに、大学の卒業設計の講評会へ行った。東京大学、東京藝術大学、東京工業大学のそれぞれの秀作がそろう合同の講評会。日本の大学の建築学科、トップの集いみたいなもので、合計12案が出展。(建築学科に詳しくない人へ:建築学科では、学生が設計した案を先生達(実際の建築家含む)に講評してもらうことがしばしばあります。実は設計案よりも、そこでのやり取りが結構面白かったりします。)
印象に残ったことをみっつ。メモとして。

■模型の質の高さ■
講評会の最後に、近くで模型を拝見し、そのすさまじさにただ驚き。各々の計画案に対する印象はほとんどなくなってしまった。
とにかく模型の精度が異様だ。東京の大学では一般的なのだろうか。その大きさや細かさにも驚いたけれど(細かさトップは小学校の案)、精度が抜群である。とくに異形の集合住宅の案(東工大?ほとんど注目されていなかった案だった)。ずば抜けていた。壁をトメで収めて、まったくの隙間がなかった。その精度のディテールが延々と繰り返し。繰り返し。。。
作らされた後輩たち(卒業設計のような大きな計画の場合、基本的に模型製作は後輩に任せます。)は、おそらく良い意味でキチガイなのだと思う。自分の案でもないのに。手伝いの鏡です。
あるいは。。。この案(他の11案も含め)のまとめ役(設計者本人?)は、近い将来一流の施工者になるだろう(自分も三年前に卒業設計を終えて、模型の上手さや質の高さは、ほとんどがその指示系統に依存すると痛感したのでした)。たぶんならないが、本当になるとしたら面白そうだ。

■講評陣について(有名建築家が数名、哲学者一名)■
建築家鈴木了二がステージ壇上からジャンプして飛び降りたときは、観客一同目を疑ったんじゃないだろうか。講評会のなかで一番年長、しかし最も若くいきいきとした発言の持ち主。会場全体が魅了されていたのだと思う。ちなみに建築の分野外から東浩紀(哲学者?)という人が来ていて、際どい発言を連発(詳細は下記に)。
じゃあ他の講評者はどうか。発表した学生からすれば「大学の講評会でも同じこと言われたな。」という印象だったと思う。とにかく批判が多かった。おそらく学生自身は建築家に「私ならこうするよ。」と言ってほしかったはず(過去の自分の経験上)。案を批判されるのは大学各々の講評会で懲り懲りなんですよ。

■最後に。社会人として行ってみて■
さて、つづき。
じゃあ東浩紀が何を言ったのか。今思い出すと次の言葉がとても新鮮だった。「この案ですが。建築学科の中では通呈しているのかどうか知らないけれど・・・。いいんでしょうか。」(確かこんな内容だった)
さて「この案」とはなにか。この場合それは、建築物として構造的には成立しないもの・事業計画がないもの(その計画に対して誰が金を払うのかなど)・居住環境が悪質なもの・・・のことを指している。基本的に、設計者のコンセプトが極端すぎると、こういう案に陥ることが多い。
経験からいえば、学生はこういうとき「そんなこと知るか。」「なにをまじめなこと言ってんの。このおっさん。」などと考える。しかし建築学科に関わりのない人(ここまでブログを読んできたとすれば・・・)にとっては「そんなものなのか。建築学科って」「実際に建たないからって。それでいいのか?」という印象を受けるはず。実際私自身も今回そう思った。
おそらくあの講評会における東浩紀の言葉(「建築学科では通呈している」裏を返せば「それは一般的には通用しないのでは。」)は、現在の建築学科教育(設計・計画・意匠などの中で特にあやふやした分野。実質的研究は含まない。)に対するひとつの正当な批評だったのだと思う。

結局、実際の講評会のまとめもそんな内容だった。
設計者(学生)の自己にある内発的動機(製作意欲・実際には成立し得ない理想)と、構造的(敷地形状や実体的構造など)あるいは社会的(法律・用途など)な制度や制限からくる外発的抑制との関係(対立・共存)を、どやって上手く処理するのか、あるいはどちら側から設計行為をするのか、みたいな話。←かなり怪しいまとめだと思う。昔から(近代でも)言われてきたことで分かりやすいけど。本当にそうだろうか。
次回コラムへ続く。

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